外構DIY

【完全版】ガビオンをDIYしてみた|ガビオン&ココスヤシ&割栗石のロックガーデン

今回は「ガビオン」DIYについてになります。

外構の門袖なんかに使うオシャレ外構エクステリア「ガビオン」。

今回は「ガビオン」をDIYする方法を詳しく解説します。

ガビオン(蛇籠)とは

「ガビオン」は蛇籠(ジャカゴ)とも呼ばれ工事現場で使われていた石材製品です。

工場で砕石を充填した鋼鉄製のカゴを工事現場に運び,重ねることで河川工事や土地改良の土留などに使われてきました。

砕石の荒々しさと鋼鉄製カゴの無骨さが相まって,近年外構インテリアとしても使われるようになってきました。

引用:https://www.mindmeister.com/2100839791

FIFAワールドカップの会場にもなったアリアンツ・アレーナの外構工事ではガビオンを意匠ポイントとして使ったデザインもなされています。

家庭用でも小型の「ガビオン」は人気があり,外構エクステリアキットとして販売している会社もいくつも存在するほどです。

引用:https://www.mindmeister.com/2102146524

外構エクステリアの場合は,現場で組み立てられることが多くカゴの接続方法や石の色や形大きさを変えることで様々な表情を見せてくれます。

ガビオンDIYする経緯

ガビオンを選ぶに至った経緯

まずはガビオンを選ぶに至った経緯をお話しましょう。
我が家は3面を道路に隣接する土地に建っています。
隣接道が2m無く狭いです。
ですから角を曲がる車が敷地の境界杭を踏んでいくんですね。
敷地内を車が通るのはいい気はしません。
ということで敷地の角にいわゆる「いけず石」を置きたかったんです。

そこで出会ったのが「ガビオン」です。
本来は門袖なんかに使うのがベターみたいですが「ガビオン」はどこにおいても絵になります。
早速,外構業者に見積もりをとってみました。
そこで驚愕のお値段。
そんなに大きくないガビオンが20万円とのこと。

こんなに高いならじゃあDIYしようという訳です。
DIYしてみての結論は,
こんだけ大変だったらそれぐらいかかるのは納得です(汗

設置場所

設置場所は敷地の角,道路との境界付近になります。

ちょうど写真のカラーコーンの位置です。

角が1,500mmほど切れていていますよね。

この位置にガビオンをDIYしていきます。

材料調達

ガビオンの主な材料を紹介していきます。

メッシュ

ガビオンメッシュは外構エクステリアショップで販売していますが,私の欲しいサイズは既製品でありませんでした。

どうしたものかと考えていたところ,ホームセンターの土間コン用のメッシュを思い出したんです。

ですが,土間コン用のメッシュは錆びます。

土間コン用のメッシュはアルカリ性のコンクリートの中に入るので酸化しない環境に置かれます。

ですが,年中風雨にさらされるガビオンは確実に錆びサビになるでしょう。

そこで考えました。
錆びない金属といえばステンレス

早速ステンレスを加工してもらえる業者さんを探しました。

近くにちょうど鉄筋を製造加工している工場を知っていたので,問い合わせをしたところオーダーメードで作ってくれるとのこと。

仕様は次のとおりです。

素材:ステンレス
太さ:3mm
ピッチ:100mm

「ガビオン」の大きさは

幅x高さx奥行き:1400mm x 1000mm x 350mm

です。

部材としては,

・1400x1000mm 2枚
・1400x350mm 2枚
・1000x350mm 2枚

計6枚になります。

注文して2週間ほどで届きました。

サイズ関係なく1枚4500円です。

6枚で合計27,000円なり。

仮組みしてみるとこんな感じです。

参考にされる方は,メッシュの太さを3mmではなく5mmにされると良いです。

3mmでは石の重さで若干たわんでしますね。

もう少し剛性が必要でした。

ガビオンに入れる石

最初は石もどこで購入するのかわかりませんでした。

DIY好きな知人に聞いてみたところ,

友人
友人

外構エクステリアの卸問屋で小売をやっているところがあるから行ってみるといいよ

早速いってみました。

行ってみると石だけでも何十種類も置いてあり,何時間でもみてられるぐらいの場所でした。

石の種類にもよりますが,大体1tで5〜8万円

oh,1tのイメージがつかない。

とりあえず600キロって書いてあるカゴの石を基準に量を目算します。

もちろんt単位の石は乗用車で持って帰れない重さなので,料金の10%で家まで配送してくださるとのこと。

1t8万円なら8.8万円ということですね。

思ってたより少し高いなぁと思い目星だけつけ帰宅。

他に色々ネットで探していたら,建材屋さんでも割栗石という名前で石を売っていることを発見。

問い合わせをして見に行ってみたところ,大きさの不揃いや色の違いはあれど野積みの砕石が1立米12,000円で販売されていました。

安い!

大体1立米で3tぐらいなので,最初に目星をつけていた石と比べるとだいぶ安いです。

私の欲しい石のレベルは8万円/tではなく,完全にこちらでした。

だってこの石でもじゅうぶんカッコいいガビオン作れますもん。

ちなみに私知りませんでしたが,大きな砕石を割栗石というそうです。

一様,メッシュを持って行き割栗石に当てて確認してから発注しました。

1立米で12,000円+送料3,000円で15,000円

ガビオン」で実際に使ったのは0.6立米ほどでした。

今回は灰色系の割栗石を使いましたが,黄色系の砕石も同様の値段です。
石を買った業者さんで山砂や砂利を買った記事もはっておきますね。

結束金具

ガビオンのステンレスメッシュを結束する金具は専用の製品が売っています。

ですが,今回はオーダーメードメッシュ。

専用金具が使えるかは微妙。

そして高そう。

てな訳で,かわりに使えそうな物をAmazonで探しました。

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M3のステンレスケーブルクリップが行けそうではないかということで注文。

本来の使い方と違いますが,問題なく使えます。

ナットがミリでなくインチなので注意が必要です。
手持ちの工具できっちり締めるのが難しく苦労しました。

メッシュの側面が膨らまないようにとホームセンターでステンレスワイヤーを購入。

「1400x1000mm」のメッシュ同士を引っ張るように結束しています。

これが本来のケーブルクリップの正しい使い方です。

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余分にケーブルクリップ買っといてよかった。

使ったものを整理すると,

  • ステンレスワイヤー:500mmを6本 約1,000円
  • ケーブルクリップ:36個 約3,000円

となり,合計4,000円ほどでした。

基礎部分

ガビオン」の基礎は転倒防止のため,安全マージンとって250mm埋める形でコンクリで作成しました。

地中に埋まった基礎の上にガビオンが乗ります。

サイズとしては,幅1500x深さ250x奥行き700mmでL字型になっています。

直方体にしてもよかったのですが,L字型にすることで材料費を節約しています。

コンクリート約0.2立米,およそ500kgです。

材料は,

  • セメント:71.5kg(20kgを4袋購入)約1,600円
  • 砂:215kg 約800円
  • 砂利215kg 約800円
  • 鉄筋D10: (150,47mmでL字)各4本,(1400mm)3本 約1,000円
  • ステンレスパイプ(700mm)4本
  • 番線 適量

合計4,200円ぐらいになります。

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基礎工事

地ならし

厄介なことに敷地内までアスファルトが敷いてありこれを剥がすのが一苦労。

ディスクグラインダーでサイの目に切れ目を入れ,地道にはいでいきました。

穴掘り

まず,ガビオンの基礎を埋めるための穴を約300mm掘ります。

先ほども書いたように地面は硬いアスファルトで覆われていたため撤去作業に苦労しました。

ディスクサンダーの刃幅では全然足りません。

ディスクサンダーで切れ目を入れスコップとツルハシで割って行く作業です。

これだけで心が折れそうになりました。

次に待ち受けるのは石・いし・イシ

掘るたびに丸石が大量に出土してきます。

これがスコップの行手を阻み,何度手を痺れさせられたことか。

アルファルとガラや土は土嚢袋に入れ,どんどん掘り進めて行きます。

時期は8月,灼熱の日光のもとでの作業でヘトヘトになりながらついに300mmを掘り終えました。

鉄筋組み

次に待ち構えるのは基礎コンクリートの鉄筋です。

念の為,割れないように鉄筋を組みコンクリートの中に入れました。

コンクリートは圧縮されるのには強いですが,引っ張られるとすぐ割れてしまいます。

引っ張られる力に強い鉄筋を入れることによってコンクリートが割れにくくなるという仕組み。

鉄筋は直径10mmを使用して,図のように配置しています。

L字に曲げた鉄筋を5本,それらをつなぐように横方向に3本鉄筋を配置し固定しています。

L字に曲げる機械を持っていなかったので,鉄筋を発注し建材屋さんに4本だけ曲げてもらっています。

手間賃1本140円でした。

ガビオン本体が乗る部分からは転倒防止の意味を込めてステンレスのパイプを突き出すように埋め,コンクリートの中で鉄筋と結束しています。

コンクリート打ち

いよいよコンクリート打ちです。

0.2立米とはいえ,手で練れば腰がいくつあっても足りないでしょう。

腰痛に苦しむのはもう懲りごりです。

ということで,コンクリートミキサー「まぜ太郎」の登場です。

関連記事:【レビュー】まぜ太郎でコンクリートを練る秘訣

基礎穴の横に「まぜ太郎」を配置し,混ぜながらすぐに流すスタイルで行きました。

練ってコンパネをスライダーに使って流し込んでいます。

材料費を削減するためにL字型にしたため,はじめに下部(1500x100x700mm)を打設し, コンクリートが固まったら中央に型枠を設置し,上部(1500x150x350mm)を打設しました。

上部を打設する際に,ステンレスパイプを一緒に埋め込んでいます。

表面は隠れてしまう場所ですが綺麗にコテで押さえておきました。

ステンレスパイプの上部はコンクリで塞ぎ,根本は水抜きのために穴を開けています。

基礎とガビオンがズレないようにステンレスパイプを4本基礎に差し込んで500mm地上に出るように設計しています。

ステンレスパイプは不要になった布団干しを切って再利用しました。

組み立て

基礎コンクリートが固まったところで,ガビオン本体を組み立てて行きます。

ステンレスメッシュを直方体に組み立てそれぞれの辺をケーブルクリップで留めて行きます。

膨らみやすい部分はワイヤーをつけました。

いよいよ石入れです。

まず,コンクリ面を隠すために石と同じ色のバラスを敷きます。

道路側が見栄えが綺麗になるように石を選び置いて行きます。

バランスを考えながらの配置です。

見えない中の方に小石を入れ込みバランスとりながら積んでいきます。

そんなこんなで完成です。

実は,他で割栗石を使ってしまっていてなくなってしまったので上部が空いています。

まあ,これもデザインということにしました。
この量で0.6流米ほどです。
上まで入れたら0.7流米ぐらい必要かな。

濡らした場合も写真撮ってみました。

重厚感がでてなお良いですね。

これで長かった「ガビオンDIY」も完成です。

まだライティングが残っていますが,これはまた次回にしたいと思います。

費用はおよそ6万円ほど。

二十数万円から考えると4分の1程度の原材料費でDIYができたので御の字でしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

「いけず石」から始まったガビオン作りですが,なかなかいい思い出になりました。

労力としては何時間かけたことか…という感じなのでその点ご了承ください。

植栽編に続きます。

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